自然再生エネと地域に根ざした電源構成-広瀬川水系モデルの提起ー
2015年 04月 06日
2030年に向けて電源構成を決める「総合資源エネルギー調査会」の議論が進んでいる。焦点は、原子力発電と自然再生エネの比率がどうなるかだ。現状ではゼロになった原発を、再稼動により21-22%に増やす。他方、固定価格の買い上げで高まっている太陽光など自然再生エネも増加させ、現状の10.7%を23~25%に引き上げる方向で議論が進むらしい。
1960年代から3~5年ごとに、政府が日本の最適な電源構成であるベストミックスを、全国一律に、上から決定し、その比率に基づき地域独占の電力企業が電源を開発してきた。2009年に政権交代した民主党政権も、原発「安全神話」を継承して、2030年までに原発を50%にまで高めるベストミックスを打だした。それが2011年の3・11東日本大震災で福島第一原発事故が発生、原発神話が崩壊した。国内の原発はすべて稼動停止、原発ゼロが続いている。
原発の安全性への疑問は大きく深い。「国に敗れて山河あり」どころではない。原発事故の放射能汚染は、帰還したくても帰れない「流浪の民」を生み、故郷の自然を永久に奪い去った。それだけに東北にとって、原発神話の復活を思い起こさせるような電源構成の決定を、座視するわけには行かないのだ。
1950年代の後半、戦後の東北開発がスタート、東北に賦存する豊かな自然資源エネルギーを活用し、戦後日本経済の発展を担うはずだった。自然再生エネルギー依存型の東北開発の夢だった。しかし、夢は戦後アメリカを中心に開発された中東からの安価な原油など化石燃料の輸入により、瞬く間に敗れ去った。戦後のエネルギー革命だ。70年代、中東戦争が続発、資源ナショナリズムで石油ショック、そのあと原子力開発競争の東西冷戦時代の落とし子こそ、原発であり、その安全神話だった。東北の福島に、東京電力が「原発銀座」を開発した。
話を仙台に移す。3・11により、仙台新港に隣接の新仙台火力所は壊滅、原発銀座に続いた女川原発もメルトダウン寸前だった。それに引きかえ広瀬川の三居沢水力発電所はビクともせず、大震災の暗闇に救いと希望の光を届けてくれた。明治初期からの自然再生エネが、輸入化石燃料、原子力に勝利し、戦後東北開発の初心の夢を蘇らせてくれたのだ。自然再生エネへの歴史の転換、地産地消の資源エネルギーによる新たな産業革命の到来だろう。
名取・広瀬川の河岸段丘を巧みに利用した青葉城、四谷用水、そして三居沢水力発電所、それが青下川など、大正・昭和の仙台市の水道事業と結びつき、電気部の電力事業は膨大な黒字収益を上げ、都市基盤整備を実現させた。水系は水力、秋保・作並の温泉熱、奥羽山系の国有林のバイオマス、、
1960年代から3~5年ごとに、政府が日本の最適な電源構成であるベストミックスを、全国一律に、上から決定し、その比率に基づき地域独占の電力企業が電源を開発してきた。2009年に政権交代した民主党政権も、原発「安全神話」を継承して、2030年までに原発を50%にまで高めるベストミックスを打だした。それが2011年の3・11東日本大震災で福島第一原発事故が発生、原発神話が崩壊した。国内の原発はすべて稼動停止、原発ゼロが続いている。
原発の安全性への疑問は大きく深い。「国に敗れて山河あり」どころではない。原発事故の放射能汚染は、帰還したくても帰れない「流浪の民」を生み、故郷の自然を永久に奪い去った。それだけに東北にとって、原発神話の復活を思い起こさせるような電源構成の決定を、座視するわけには行かないのだ。
1950年代の後半、戦後の東北開発がスタート、東北に賦存する豊かな自然資源エネルギーを活用し、戦後日本経済の発展を担うはずだった。自然再生エネルギー依存型の東北開発の夢だった。しかし、夢は戦後アメリカを中心に開発された中東からの安価な原油など化石燃料の輸入により、瞬く間に敗れ去った。戦後のエネルギー革命だ。70年代、中東戦争が続発、資源ナショナリズムで石油ショック、そのあと原子力開発競争の東西冷戦時代の落とし子こそ、原発であり、その安全神話だった。東北の福島に、東京電力が「原発銀座」を開発した。
話を仙台に移す。3・11により、仙台新港に隣接の新仙台火力所は壊滅、原発銀座に続いた女川原発もメルトダウン寸前だった。それに引きかえ広瀬川の三居沢水力発電所はビクともせず、大震災の暗闇に救いと希望の光を届けてくれた。明治初期からの自然再生エネが、輸入化石燃料、原子力に勝利し、戦後東北開発の初心の夢を蘇らせてくれたのだ。自然再生エネへの歴史の転換、地産地消の資源エネルギーによる新たな産業革命の到来だろう。
名取・広瀬川の河岸段丘を巧みに利用した青葉城、四谷用水、そして三居沢水力発電所、それが青下川など、大正・昭和の仙台市の水道事業と結びつき、電気部の電力事業は膨大な黒字収益を上げ、都市基盤整備を実現させた。水系は水力、秋保・作並の温泉熱、奥羽山系の国有林のバイオマス、、
by morristokenji
| 2015-04-06 18:28